歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりとは?

主に就寝時に歯をすり合わせたりする事を歯ぎしり(ブラキシズム)といいます。
私自身もそうなのですが、実は歯科業界では「ブラキサー(歯ぎしりする方)には要注意」と言われるほど、トラブルの原因となる事が多い疾患です。
歯ぎしりが原因で起こる症状
歯ぎしりが原因で起こる症状としては
詰め物・被せ物の頻繁な破損、脱落(これ、とても多いです)
歯の急激な咬耗、それにともなう冷水痛(ひどい時は、歯の神経がむき出しになるほど削れてる人も!)
歯周病の進行
肩こり、偏頭痛の原因
などがあります。
たくさんの症状の原因になりますが、自覚症状がないため、「家族に言われた事もない」と治療に積極的でない方も多いですが、歯ぎしりが音をするとは限りません。
一口に歯ぎしりと言っても、覚醒時に行っている場合や、音がしない歯ぎしりもあり、無自覚のケースが多いのです。歯が磨り減れば磨り減るほど、後の治療も困難になりますので、疾患に対する正しい理解と治療が必要になります。
歯ぎしりはどうして起こるのか?

歯ぎしりの原因の詳細はまだよくわかっていませんが、大きく分けて二つの要因があると言われてます。
歯の不正な咬みあわせ
日常生活のストレス
他にも、飲酒・喫煙や遺伝、疲労など様々な理由で歯ぎしりが誘発されると考えられています。
歯ぎしりの種類
グランディング![]() 上下の歯をすり合わせ、キリキリと音をだす。 いわゆる歯ぎしり |
クレンチング![]() 歯を強く噛み締める、くいしばりです。 音がなく、気づきにくい。 |
タッピング![]() 歯の先端部分を触れ合わせ、カチカチとした音をたてます |
こんな症状があったら、要注意!
朝起きたとき、顎がだるい
口が開きにくい
冷たい水がしみる
歯がすり減っている
睡眠中にキリキリやカチカチといった音がする
こんな症状も・・・!

歯ぎしりが原因で差し歯の白い部分が大きく摩耗し、フレームの金属の部分が露出しています。
これが、ご自身の白い歯だとしたら…怖いことです。
実際の治療方法

残念ながら、歯ぎしりそのものをやめる治療法は現在のところありません。
当院では歯ぎしりの症状の改善をはかるために、薄いマウスピースを用いた治療を行っています。
スポーツタイプのマウスピースと違い、硬く、薄い物を使用します。夜間の就寝時のみ装着するため、生活に不自由は生じませんが、状況に合わせて調整が必要になります。