こんにちは、高円寺PAL歯科医院の新井です。
歯を抜かなければいけなくなる原因の一つが歯根破折です。
歯根破折(しこんはせつ)とは、歯の根の部分が、割れたり、ひびが入ったりすることをいいます。歯根破折を起こすと、そこから細菌が侵入するなどして、腫れたり膿をもったりといった様々な症状がでるようになります。
歯根破折は、虫歯で歯の神経を除去歯に特に起こりやすく、特に歯を抜かなければいけないような歯根破折の80-90%は神経を除去した歯になります。
歯の神経を残すように、虫歯を最小限で食い止めるのが、歯の寿命を延ばす重要なポイントになります。
Case.6
「奥歯がぐらぐらする」という訴えで来院された患者さんです。
拝見すると、奥から2番目のさし歯がぐらぐらしています。
歯のつけ根の歯肉も腫れて膿が出ていて、嫌な予感がします。
レントゲン写真で確認します。
さし歯の中の歯のつけ根が折れています。
椅子で言えば、足が折れてしまっている状態です。
これではぐらぐらしてしまいます。
残念ながら、抜歯するしかありません。
さし歯をそっと外して、状態を確認します。
レントゲンから予想したよりも歯が傷んでいました。
おそらくは、このさし歯の治療をした時からかなり厳しい状況で、なんとか噛めるようにさし歯を作ったのではないかと思います。
歯の根が骨の中に残らないように、を慎重に抜歯しました。
歯の根が完全にバラバラになっていましたが、何とか綺麗に抜歯する事が出来ました。
こちらのブログを最後まで読んでいただいた、歯の治療に関心の高いあなたのご来院、お待ちしています。
今後ともよろしくお願いします。
Case.5
「歯肉が腫れた」という訴えで来院された患者さんです。
歯と歯の間の歯肉が大きく腫れています。
レントゲン写真で確認します。
歯肉の腫れている部分の骨が大きく欠損しています(赤い線の部分)。
なぜ、こうなったのでしょうか。
それは赤い矢印の部分が原因と考えられます。
歯が折れている可能性が高いです。
いずれにしても、抜歯が必要なケースです。
痛みなどの急性症状がある時には抜歯を控える必要があります。
患者さんに状況をご説明して、後日抜歯をしました。
想像以上に、歯がバラバラに割れていました。
神経を除去してある歯ですので、何かのきっかけで歯が折れてしまう事が多々あります。
重ね重ねになりますが、定期検診で虫歯を作らないように、また、小さい虫歯で治療するようにしてください。
大きな虫歯で神経を取る処置にならないようにするだけで、歯は大きく延命できます。
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今後ともよろしくお願いします。
Case.4
「歯が揺れていて、食事をすると痛い」という訴えの患者さんのケースです。
特に腫れていたりしている感じはありませんでしたが、ピンセットで揺らすと歯は大きく動きます。
はたして、さし歯や土台が外れかけているのか、
歯が割れているのか、割れているのがどの部分なのか、わからない状況でした。
レントゲン写真で確認します。
歯の前側の根の部分が黒く写っています。
これは歯根破折が疑われる写り方ですが、破折線がはっきりしないので、どの部分で破折しているのかいないのかもはっきりしません。
患者さんに状況を説明し、さし歯を外して確認することになりました。
さし歯を半分に切断したところで、歯ごと大きく取れていきました。
歯の内部は真っ黒です。
もう半分のさし歯の欠片も除去すると、歯は根の部分だけ残っている(残根)状態でした。
残念ながら、この状態ですと抜歯は避けられません。
患者さんに状況をご説明して、その場で抜歯することになりました。
慎重に抜歯を行いました。
実際には、歯は内部でバラバラに砕けている状態で、抜歯にも時間がかかりました。
これでは痛かったですよね。。。
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Case.3
特にお痛みなどの症状はないですが、レントゲン写真ではっきりと歯が折れているのがわかる患者さんです。
お口の中ではこんな状態です。
歯の根っこが完全に折れて、セパレートしています。
この歯で噛むのは危険ですので、早めの抜歯が必要です。
慎重に歯を取り出して抜歯しました。
このように折れてしまった歯はとても脆くなっていますので、力まかせに抜歯すると、歯がバラバラに砕けてしまい、破片が顎の中に残ってしまう事もありますので、注意をしながら抜歯をしています。
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Case.2
奥歯が噛むと違和感だったり、お痛みがあるという患者さんが来院されました。
写真ではわかりづらいですが、歯の裏側の歯肉がうっすらと腫れぼったいです。
レントゲン写真やプロービング検査で歯の内部を調べてみましたが、はっきりと悪い初見はありません。
これでは、一番奥の歯が悪いのか、奥から二番目の歯が悪いのかもはっきりわかりませんが、歯を叩いて調べてみたところ(打診)、一番奥の歯が痛むようでしたので、まずは、一番奥の歯のさし歯を外して中を調べてみる事になりました。
さし歯を外してみたところ、歯の中央に破折線(ひび)が見つかりました。
上の写真ですとわかりづらいですが、赤い線のようなひびが入っており、ピンセットで触ると明らかに動きます。
このような状態ですと、残念ながら治療で歯を残す事は不可能ですので、患者さんに状況をご説明し、抜歯となりました。
歯が細かく砕けて残らないように、慎重に抜歯したところです。
これだけはっきり歯が割れていますと、レントゲン写真やプロービング検査で診断がつく事が多いのですが、今回のようにわからない事もあります。
後日、患者さんの症状は取れたという事でしたが、歯根破折はなかなか防ぐ事が難しい、我々にとっても悩みの種です。
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Case.1
他の歯の治療中に、さし歯が土台ごと外れてきた患者さんです。
もともと、レントゲン写真を撮影した際に、歯の根が傷んでいる疑いのある場所でした。
この赤線のような感じで、根が傷んでいるだろうと思われましたが、他の歯の治療もあり、経過観察としていたところです。
お口の中を拝見すると、さし歯が外れた部分に汚れがつまっていました。
慎重に汚れを除去しました。
あちこちに歯にひびが入っており、ピンセントでさわると歯は大きく動き、明らかに割れてるのがわかります。
このような状態になってしまうと、この歯を残すのは無理です。
大変残念ですが、患者さんに状況をご説明の上、抜歯となりました。
写真をみていただければ想像がつきやすいかと思いますが、ここまで歯が小さくなってしまうと、歯の支えとして使えません。
抜歯した部分は、しばらく経過観察した後、インプラント、ブリッジ、義歯などの治療で補填する形になります。
治療後の定期メンテナンス(3か月程度が目安)に来ていただいてる方で、神経を除去しなければならない状態になる方はまれです。
こちらの記事を読んでいただいた方には、定期メンテナンスで虫歯を小さいうちに食い止めることの重要性を知っていただければと思います。
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今後ともよろしくお願いします。